大洗磯前神社と酒列磯前神社の魅力・御朱印・参拝順番ガイド

茨城県にある大洗磯前（おおあらいいそさき）神社と酒列磯前神社（さかつらいそさき）とは、共に「磯前神社」と名の付く兄弟神社として知られており、どちらも由緒あるご利益に満ちた神社です。この記事では、大洗磯前神社と酒列磯前神社の魅力と御朱印に関心があり、これら両神社の参拝順番について調べている方に向けて、両神社の魅力と御朱印、そして両神社の参拝順番について詳しく紹介します。

大洗磯前神社は、平安時代に創建され、スピリチュアルな体験を求める人々に人気があります。特に「因幡の白兎」の神話にちなんだ「うさぎの彫刻」や、不思議な伝説が多くの参拝者を引き寄せています。また、御朱印もシンプルながら特別感があり、多くの人々に愛されています。

一方、酒列磯前神社も同じく平安時代に創建され、宝くじの当選祈願で有名です。スピリチュアルな要素が豊富で、参道の木々のトンネルや不思議な伝説が訪れる人々を魅了します。御朱印も季節ごとに異なるデザインが楽しめ、多くの参拝者に人気です。

この記事では、大洗磯前神社と酒列磯前神社の由緒やご利益、スピリチュアルな魅力、不思議な伝説、御朱印の情報を詳しく解説し、参拝順番やアクセス方法についても紹介します。大洗磯前神社から酒列磯前神社へのアクセスも簡単で、効率的に両神社をまわる方法を提案します。ぜひ、この記事を参考にして、両神社の魅力を存分に楽しんでください。

本記事で説明するポイント

・大洗磯前神社と酒列磯前神社の由緒とご利益、そして魅力について
・大洗磯前神社と酒列磯前神社のスピリチュアルな魅力と不思議な伝説について
・大洗磯前神社と酒列磯前神社の御朱印の特徴と人気の理由について
・大洗磯前神社から酒列磯前神社への参拝順番と効率的なアクセス方法について

大洗磯前神社の魅力と御朱印

大洗磯前神社（おおあらいいそさきじんじゃ）は、茨城県大洗町にある神社で、旧社格は国幣中社、現在は神社本庁の別表神社です。中世には戦乱で荒廃しましたが、江戸期になって水戸藩により再興したとのことです。本殿・拝殿・随神門が茨城県・大洗町の文化財に指定されています。ここでは、大洗磯前神社の由緒とご利益、スピリチュアルで不思議な神社であること、アニメの聖地や博物館、うさぎの神社としての紹介をすることで大洗磯前神社の魅力を語り、さらに大洗磯前神社の御朱印について詳しく紹介します。

大洗磯前神社：公式サイト

大洗磯前神社の由緒とご利益

大洗磯前神社は、平安時代の斉衡3年（856年）に創建されました。御祭神は大己貴命（おおなむちのみこと）と少彦名命（すくなひこなのみこと）で、二神は日本の国造りに貢献した神々として知られています。大己貴命は、大国主命（おおくにぬしのみこと）や、大黒様（だいこくさま）とも呼ばれ、白うさぎを助ける「因幡の白兎」の神話にあるように、慈悲深く福徳を授ける神として崇敬されています。一方、少彦名命は大己貴命に協力して国造りを進めた神であるとともに、医療の祖神とされ、万民を難病から救う神として信仰されています。

このような由緒をもつ大洗磯前神社のご利益としては、家内安全、福徳円満、良縁成就、開運厄除け、難病治癒、酒造、漁業安全などが挙げられます。特に医療の神としての信仰が厚く、境内から湧く御神水は眼病に効くとされ、多くの参拝者が訪れます。また、東日本大震災の際には津波から町を守ったとされ、その霊験あらたかさが再確認されました。

スピリチュアルで不思議な神社

大洗磯前神社は、スピリチュアルな体験を求める人々にも人気のスポットとなっています。大洗磯前神社の社殿は海沿いの高台に位置し、波打ち際にある「神磯の鳥居」が太平洋に向かって立つ姿は圧巻です。特に、日出のときの朝日を背景にした「神磯の鳥居」の景色は神秘的で、多くの写真愛好家が訪れます。

この「神磯の鳥居」は大洗磯前神社の最大の見どころと言っても過言ありませんので、大洗磯前神社を参拝する際には忘れずに立ち寄りましょう。行き方は、坂道の参道ではないほう、社殿正面から下へ延びている長い階段を下りて「二の鳥居」をくぐって道路を渡り、海岸に出ると「神磯の鳥居」を展望できるテラスが設けられています（岩礁の上を歩いて鳥居まで近づくことは禁止されていますので要注意）。

また、神社には「因幡の白兎」の神話にちなんだうさぎの彫刻が随神門に施されており、訪れる人々に癒しと幸運をもたらすとされています。さらに、境内から湧く御神水は霊験あらたかで、眼病に効くとされています。これらの要素が組み合わさり、大洗磯前神社はスピリチュアルなパワースポットとして多くの人々に愛されています。

特に、東日本大震災の際に、津波が押し寄せたにもかかわらず、大洗磯前神社のある大洗町では津波による死者が出なかったことが話題となりましたが、この時、境内の御神水が大量に湧き出し、多くの人々がその水を求めて神社を訪れたそうです。

ほかにも大洗磯前神社には、数々の不思議な伝説や現象が伝えられています。例えば、神社の創建にまつわる話では、斉衡3年（856年）に神磯の海上に怪しい光が現れ、その光を見た人々が翌日海岸に出てみると、奇妙な石が発見されたとされています。この石が神様の依り代となり、神社が創建されたという伝説があります。

さらに、神社の周辺では、霧が濃い日でも神殿前から鹿島灘に向かう100メートルほどの間だけは霧が晴れているという不思議な現象が起こるとされています。このような不思議な伝説や現象が、大洗磯前神社の神秘性を高め、多くの参拝者を引き寄せています。

アニメの聖地や博物館

この大洗磯前神社は人気アニメ「ガールズ＆パンツァー」にも登場する場所となっており、劇場アニメの成功を祈願する大きな看板や、同アニメの声優さんが奉納した絵馬などが展示されており、アニメファンの方々もよく訪れる「アニメの聖地」でもあります。上の写真は大洗磯前神社の境内に設置されている「ガルパン大絵馬」です。ときどき「お色直し」として絵柄が変更されているので、上の写真と同じ絵柄はもうないかもしれません。

もう一点、この神社にあるユニークな施設が「大洗海洋博物館」です。この小さな博物館は、坂道の参道側の建物にあり、館内には原始的生物から海洋哺乳類までの生物進化を標本で展示しています。漁網などの道具やクジラの標本なども展示しています。入場料は300円で、ちょっと高めかもしれませんが、なかなか興味深い展示がありました。

うさぎの神社

大洗磯前神社には、「因幡の白兎」の神話にちなんだうさぎの彫刻が随神門に施されています。ちょっとわかりにくいですが、上の写真で隋神門の通路部分上方まん中にある彫刻です。この「因幡の白兎」の神話は、大己貴命（おおなむちのみこと）が皮を剥がれて苦しんでいた白兎に治療法を教えたというもので、古くから親しまれています。このうさぎの彫刻は、一本の木から彫り上げられた透かし彫りで、非常に精巧な作りとなっています。

また、大洗磯前神社では、うさぎの絵柄の絵馬や御守りも頒布されており、参拝者に人気です。特に2023年の干支であるうさぎにちなんだ御朱印帳は、限定頒布されてすぐに完売するほどの人気を博しました。うさぎは大己貴命と深い関係があり、神社全体にうさぎのモチーフが散りばめられています。このように、大洗磯前神社はうさぎにまつわる神話やモチーフが多く、訪れる人々に癒しと幸運をもたらす場所として親しまれています。

大洗磯前神社の御朱印

大洗磯前神社の御朱印は、基本的に一種類のシンプルなものでありながらも、白兎と神磯のデザインされたかわいい印が押され、とても人気があります。神職が一つひとつ手書きで御朱印帳に記帳してくださり、このような直筆の御朱印には特別なご利益があるとされています。御朱印の受付時間は8:30から16:30まで、初穂料は500円です。なお、基本は直書きによる記帳ですが、御朱印帳の持参を忘れた場合には書置きでの対応も可能です。

また、大洗磯前神社の御朱印帳も人気です。種類は、青色をベースにした神磯をデザインした御朱印帳（上の写真の左側）と、オレンジ色をベースにした神磯をデザインした御朱印帳（日の出バージョン）との２種類あり、青色が2,000円、オレンジ色が2,500円です。そのほか、正月限定版など数量限定での頒布もあるようです。気になる方は、大洗磯前神社の公式サイトで確認してみてください。

なお、御朱印、御朱印帳、いずれも郵送などでの頒布は対応しておらず、実際にお参りをして拝受する必要があります。大洗磯前神社の御朱印や御朱印帳は、その魅力的なデザインと特別感から多くの参拝者に愛されており、訪れる人々にとって大切な記念品となっています。

酒列磯前神社の魅力と御朱印

次に、酒列磯前神社の由緒とご利益、スピリチュアルや不思議な話、御朱印や人気の御守りについて紹介し、酒列磯前神社の魅力に迫っていきます。

酒列磯前神社：公式サイト

酒列磯前神社の由緒とご利益「宝くじ当選」

酒列磯前神社は、斉衡3年（856年）に創建されました。御祭神は少彦名命（すくなひこなのみこと）で、大名持命（おおなもちのみこと）も配祀されています。少彦名命は日本神話において、医療や温泉の神として知られています。大名持命と共に国造りを行い、日本の国土を統治した神々です。

大名持命は、またの名を、大己貴命、大国主命、大黒様とも呼びます。つまり、酒列磯前神社では、上で紹介した大洗磯前神社と同じ二神をお祀りしているのです。ともに「磯前神社」と名の付くこともそうですが、大洗磯前神社と酒列磯前神社とが兄弟神社であることの大きな理由のひとつです。

酒列磯前神社のご利益としては、家内安全、福徳円満、良縁成就、開運厄除け、病気平癒、商売繁盛などが挙げられます。特に、酒列磯前神社は、宝くじの当選祈願でも有名で、多くの参拝者が訪れます。境内には、宝くじ当選者が奉納した縁起の良い亀の石像「幸運の亀さん」があり、これを撫でるとさらにご利益があるとされています。このように、酒列磯前神社は歴史的な背景と多様なご利益を持つ神社であり、多くの参拝者に愛されています。

酒列磯前神社にもあるスピリチュアルで不思議なこと

酒列磯前神社もまたスピリチュアルな体験を求める人々に人気のスポットです。酒列磯前神社の参道「樹叢（じゅそう）」は、樹齢300年を超えるヤブツバキやタブノキが密生しており、約300メートルにも及ぶ神秘的な木々のトンネルとなっており、スピリチュアルなパワースポットにもなっています。この樹叢は茨城県の天然記念物に指定されており、冬には椿の花が咲き誇り、華やかな景色を楽しむことができます。

ほかにも酒列磯前神社には、数々の不思議な伝説や現象が伝えられています。例えば、酒列磯前神社の創建にまつわる話では、斉衡3年（856年）に少彦名命（すくなひこなのみこと）が降臨し、神社が創建されたとされていますが、この神話では、少彦名命がガガイモの皮の船に乗り、小鳥の皮を着て現れたというもので、非常に神秘的で不思議な伝説と言えます。

さらに、上でも紹介しましたが、酒列磯前神社は宝くじの当選祈願で有名であり、境内にある亀の石像「幸運の亀さん」を撫でると宝くじで高額当選するといったご利益があるとされています。このような不思議な伝説や現象が、酒列磯前神社の魅力を高め、多くの参拝者を引き寄せています。

酒列磯前神社の御朱印・金運御守

酒列磯前神社の御朱印は、シンプルな通常版（初穂料300円）もあれば、月替わりや季節限定版の御朱印など多種多様な御朱印があり、訪れるたびに新しいデザインを楽しむことができます。基本的に酒列磯前神社で拝受できる御朱印は、通常版も限定版もどちらも書置きのものだけとなります。持参した御朱印帳に手書きで記帳していただく直書きの対応はありませんのでご注意ください。なお、酒列磯前神社では御朱印帳の頒布はありません。

また、酒列磯前神社の授与品で人気なのが金運御守です。これは、金運上昇・金運招福・開運招福・宝くじ当選の御守りです。酒列磯前神社の金運御守には２種類あって、１つはストラップの先に金色の貝殻がついた開運の「ねがい貝」（1,000円）、もう１つは金色の袋に招き猫の絵柄がついた招福の「招き猫」（1,000円）です。この２つがセットになった開運招福「金運セット」（2,000円）が人気です。

大洗磯前神社と酒列磯前神社の参拝順番

最後に、大洗磯前神社と酒列磯前神社の参拝順番について解説し、大洗磯前神社と酒列磯前神社の効率的なまわり方を提案します。途中で「ひたちなか開運鐡道神社」というユニークな神社に立ち寄って御朱印をいただいたり、大洗で宿泊する場合のホテル情報などについても紹介します。

大洗磯前神社と酒列磯前神社の参拝順番は？

結論からすると、大洗磯前神社と酒列磯前神社の参拝順番については、どちらを先に参拝しても問題ありません。両神社は、ともに大己貴命と少彦名命の二神をお祀りしていますが、大洗磯前神社は大己貴命を、酒列磯前神社は少彦名命を主祭神としている点が違っています。日本の国造りをするうえで大己貴命が主導的な立場にあり、少彦名命が補佐的な立場であったことを考えると、兄弟神社といえども、大洗磯前神社のほうが兄で、酒列磯前神社のほうが弟となり、大洗磯前神社を先に参拝して、次に酒列磯前神社を参拝すべきとする考え方もあります。しかし、大洗磯前神社や酒列磯前神社の公式サイトを見ても、参拝順番についてどちらが先でどちらが後という情報は見当たりません。

このように、大洗磯前神社と酒列磯前神社の両神社は、同じ二神をお祀りする主従関係の無い兄弟神社であるので、参拝順番にこだわる必要はありませんが、参拝で得られる体験やご利益はそれぞれ異なることから、どちらか片方だけ参拝すればいいとは考えず、大洗磯前神社と酒列磯前神社の両神社をともに参拝することをおすすめします。

大洗磯前神社と酒列磯前神社の効率的なまわり方ガイド

大洗磯前神社と酒列磯前神社の公共交通機関を使ったアクセスでは鉄道と路線バスを利用します。これら両神社を効率的にまわるためには、参拝順番というよりも、利用する列車とバスの時刻表をよく確認して、事前に計画を立てることがポイントとなります。これは現地での列車とバスの便数が少ないことが理由です。以下、東京を出発して、先に大洗磯前神社を参拝したあと、次に酒列磯前神社を参拝する場合の具体例をあげて説明します。

東京から大洗磯前神社へ

例えば、東京駅08:53発の「特急ときわ53号」で水戸駅09:49着。水戸駅10:19発の鹿島臨海鉄道に乗り換えて大洗駅10:35着。大洗駅で下車し、駅前のバス停から、大洗駅10:50発の路線バス「海遊号」に乗車して大洗磯前神社下11:06着。大洗磯前神社下バス停の近くに大きな鳥居があるので、その鳥居をくぐって階段を登れば大洗磯前神社の社殿に着きます。逆に、大洗磯前神社下バス停から海側に行くとすぐのところに「神磯の鳥居」が見えます。大洗磯前神社下バス停の近くには飲食店も多いので、大洗磯前神社での参拝と御朱印の拝受、そして「神磯の鳥居」の参拝を終えたあとは、近くのお店で昼食をとることをおすすめします。

大洗磯前神社から酒列磯前神社へ

食事を終えた後は、さきほどバスを下車したバス停の近くにある「大洗磯前神社前」バス停より13:13発の那珂湊駅行き路線バスに乗車して那珂湊駅13:30着。駅できっぷを買って、那珂湊駅13:30発の「ひたちなか海浜鉄道」に乗って磯崎駅13:43着。磯崎駅で下車し、ここから酒列磯前神社までは約900mで徒歩15分ほどで到着します。

酒列磯前神社から東京へ

酒列磯前神社から東京に戻るルートは、例えば、酒列磯前神社から徒歩で磯崎駅に戻り、ひたちなか海浜鉄道で磯崎駅15:59発、勝田駅16:27着、JR線に乗り換えて、勝田駅16:47発の「特急ときわ76号」で東京駅18:13着となります。

おまけ１：「ひたちなか開運鐡道神社」を参拝

おまけとして、ひたちなか海浜鉄道の磯崎駅から一駅先の阿字ヶ浦駅にある「ひたちなか開運鐡道神社」を参拝しても面白いかもしれません。これは引退した列車「キハ222」がご神体となっている神社で、上の写真にあるように列車の車両がお祀りされているといったユニークな神社です。ちなみに、阿字ヶ浦駅から酒列磯前神社までも徒歩約20分くらいで歩けます。

ひたちなか開運鐡道神社の御朱印は、大洗磯前神社からの路線バスを下車した乗換駅、那珂湊駅にて書置き（初穂料400円）で授かることができます。レアな御朱印になるかと思いますので、御朱印ファンの方はぜひ立ち寄ってみてください。

おまけ２：大洗での宿泊先について

大洗磯前神社の「神磯の鳥居」は、日の出のシーンを見るのが素晴らしいので、できれば「神磯の鳥居」の近くに宿泊し、早朝に歩いて日の出の「神磯の鳥居」を参拝するのがおすすめです。一泊することで、大洗磯前神社と酒列磯前神社の参拝だけでなく、大洗や那珂湊の観光もできるのでお得です。

神磯の鳥居の近くには、旅館やホテルがいくつかあります。規模の大きなものとしては、「 大洗ホテル 」や「 大洗シーサイドホテル 」などがおすすめです。「 大洗シーサイドホテル 」は上でご紹介したアニメ「ガールズ＆パンツァー」でも登場するホテルとしてアニメファンの方々にも人気のホテルです。

まとめ：大洗磯前神社と酒列磯前神社の魅力・御朱印・参拝順番ガイド

本記事の内容をまとめると次のとおりです。